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home>環境について>環境関連情報>化学物質規制・管理>米国の有害物質規制法(TSCA) #1

米国の有害物質規制法(TSCA) #1

2019-01-21

~化学物質インベントリーとは~

はじめに

2011年1月26日付け本コラム米国の有害物質規制法(TSCA)の改正・実施強化(その1)及び2011年2月18日付け米国の有害物質規制法(TSCA)の改正・実施強化(その2)において、「欧州のREACH規則や日本の化審法に相当する米国の有害化学物質規制法(TSCA)は、1976年に『工業化学物質の製造及び使用を規制するための主要な法律』として制定されましたが、制定から30年以上が経過しているにも関わらず抜本的な改正が行われて来なかったため、欧州や日本などに比べて有害化学物質に対する評価とリスク管理が十分に出来ていないとして、2009年にEPA(米国環境保護庁)より改正提案が行われ、2010年に米国の上院・下院でそれぞれ化学物質の評価とリスク管理に関する法案が提出され審議された」と記しました。また、その改正の大筋についても概説しました。

一方、米国では連邦法と州法が混在し、連邦政府が定められる法律には限度があること、また本コラム2018年12月12日付けにて連邦政府機関である米国環境保護庁(EPA)の役割について解説を行いました。

今回は、2010年に議会で採択された改正TSCAについて、現状がどのようになっているか、何回かに分割して、解説して行きたいと思います。

TSCAにおける化学物質インベントリーについて

(1)TSCAインベントリーとは

米国の化学物質管理法(TSCA)では、EUのREACH規則のように、ほぼ全ての化学物質がインベントリーと呼ばれるリストに登録されており、まずはこれを理解する必要があります。TSCAインベントリーは1979年に初めて発行され、ここに収載されていない化学物質を扱う製造業者、加工業者、輸入業者は90日以上前にEPAに届出を行う必要があります。
インベントリー収載物質は年々増え続けており、現在約85,000種類に及びます。EPAはインベントリーを常に最新のものに更新しており、希望すればEPAのwebサイトより閲覧することが出来ます。

(2)TSCAインベントリーの分類

TSACインベントリーでは、化学物質を以下のように分類しています。

  • 有機物
  • 無機物
  • ポリマー
  • 未知または変動する組成の化学物質、複雑な反応生成物、および生物学的物質(UVCB)
    ただし、米国の他の法律で規制される物質はインベントリーには含まれません。
  • 農薬
  • 食品および食品添加物
  • 医薬品
  • 化粧品
  • たばこ及びたばこ製品
  • 核物質及び軍需品

(3)インベントリーに収載される意味

TSCAの下での規制の目的のために、化学物質がインベントリーに収載されている場合、その物質は米国商取引において「既存の」化学物質と見なされます。インベントリーに収載されていない化学物質は「新しい化学物質」と見なされます。
特定の物質が「新規」または「既存」のどちらであるかを定義することに加えて、インベントリーには製造または使用制限の対象となる既存の化学物質に関する「フラグ」も含まれています。

(4)インベントリーのフラグとは

TSCAインベントリー全体を通して、各化学物質にはEPAの規制対象、適用除外(完全または一部)などを識別するための、以下に示すようなフラグが付されている物質があります。

表1 TSCAインベントリーのフラグの意味(出典:EPA)

フラグ 意味
5E TSCAセクション5(e)「命令の対象となる物質」を示します。
5F TSCAセクション5(f)「規則の対象となる物質」を示します。
FRI インベントリー名にフリーラジカル開始剤を含まないポリマー物質を示しますが、使用量に関係なく、任意のフリーラジカル開始剤で製造された指定ポリマーを網羅すると見なされます。
PE 1 1,000ダルトン以上10,000ダルトン未満の数平均分子量を有し、1995年ポリマー免除規定の下で免除されているポリマーを示します。ポリマーのオリゴマー含有量は、500ダルトン未満で10重量%未満、そして1,000ダルトン未満で25重量%ト未満でなければなりません。
PE 2 10,000ダルトン以上の数平均分子量を有し、1995年ポリマー免除規定の下で免除されているポリマーを示します。ポリマーのオリゴマー含有量は、500ダルトン未満で2重量%未満であり、そして1,000ダルトン未満で5重量%未満でなければなりません。
PE 3 ポリエステルであり、1995年のポリマー免除規定に基づいて免除されているポリマーを示します。ポリエステルは、1995年のポリマー免除規定の適格基準の1つを構成する特定のリストに含まれるモノマーと反応物のみで作られています。
PMN 開始されたPMN物質を示します。
※PMN物質とは「非免除の商業目的で新しい化学物質を製造することを計画している人がEPAに製造前通知を提出している物質。」
R TSCAセクション6「リスク管理規則の対象となる物質」を示します。
S 最終の重要な新規使用規則で識別された物質を示します。
SP 提案された重要な新規使用規則で識別されている物質を示します。
T TSCAセクション4の最終テスト規則の対象となる物質を示します。
TP 提案されたTSCAセクション4テスト規則の主題である物質を示します。
XU 化学データ報告規則(40 CFR 711)に基づく報告を免除されている物質を示します。
Y 1 1,000以上の数平均分子量を有し、1984年のポリマー免除規則の下で免除されたポリマーを示します。
Y 2 ポリエステルであり、1984年のポリマー免除規定に基づいて免除されたポリマーを示します。ポリエステルは、1984年のポリマー免除規則の適格基準の1つを構成する特定の低懸念反応物リストに含まれる反応物のみで作られています。

TSCAインベントリーにアクセスする方法

EPAの有害物質管理法化学物質インベントリ(TSCAインベントリ)の非機密部分は、約6ヶ月ごとに更新されます。

このインベントリーの非機密部分にアクセスするには幾つかの方法があり、以下に示します。

TSCAインベントリーへの2018年4月の更新は以下にあります。このバージョンのTSCAインベントリーには、以下に基づいて、米国の商取引でどの化学物質が「活性」であるかを指定する新しいフィールドが含まれています。

  • 2012年および2016年の化学データ報告サイクルからの報告。
  • 2006年6月21日以降に開始された開始通知。
  • TSCAインベントリー通知(アクティブ – 非アクティブ)規則に従って、2018年2月7日までに受信されたアクティビティー・フォームAの通知。
    ※TSCAインベントリー通知(アクティブー非アクテチブ)規則の詳細はこちら

    • ダウンロードは以下2種類の方法があります。
    • Microsoft Accessファイルバージョン(ZIP)(1pg、4MB)(最終作成日:04/12/2018)
    • コンマ区切りの「CSV」テキストバージョン(1pg、5MB)(最終作成日:04/12/2018)

表2 CSVテキストバージョンの例(出典:EPA)

■Microsoft Accessファイルには2つの表が含まれています。
(TSCAINV_042018)

化学的要約サービス(CAS)登録番号および化学的要約(CA)インデックス名によって識別される、TSCAインベントリー上の非機密化学物質リストが含まれています。
(PMNACC_042018)

EPAアクセッション番号および一般化学物質名で識別される、機密化学物質リスト用の非機密データが含まれています。

■テキスト形式のカンマ区切り(CSV)には、2つの* .CSVの表が含まれています。
(TSCAINV_042018.csv)

CAS Registry NumberおよびCA Index Nameで識別される、TSCAインベントリー上の非機密化学物質リストを含みます。
(PMNACC_042018.csv)

EPAアクセッション番号および一般化学物質名で識別される、機密化学物質リスト用の非機密データが含まれています。

TSCAインベントリーにアクセスする他の方法(物質の検索)

このリンクより、目的別の検索が可能です。

例えば、「CWA 307A 有害汚染物質」で検索すると、65種類の化学物質が表示されます。

まとめ

(1)今回は米国の有害化学物質規制(TSCA)の根幹であるTSCAインベントリーについて説明しました。
(2)TSCAインベントリーはEPA(米国環境保護庁)のwebサイトから幾つかの方法でダウンロードする事が出来ます。
(3)TSCAインベントリーには現在約85,000種類の化学物質が収載されています。
(4)TSCAインベントリーには収載された物質の非機密部分(物質名称、CAS番号、アクティブ/非アクティブ、規制フラッグ)が示されています。
(5)目的別で規制別の検索も可能です。
(6)インベントリーには米国で流通するほぼ全ての化学物質が収載されていますが、特にフラグが付された物質は、制限や規制対象の物質ですので、対応が必要です。
(7)TSCAインベントリーに収載無い物質を製造または使用する場合には、事前にEPAに資料を提出して審査を受ける必要があります。
(8)次回以降、TSCAインベントリーに収載されフラグが付された物質を使用する場合の対応などについて述べる予定です。

引用・参考資料

  • 米国の有害物質規制法(TSCA)の改正・実施強化(その1) (日本バルブ工業会、2011年1月26日)
  • 米国の有害物質規制法(TSCA)の改正・実施強化(その2) (日本バルブ工業会、2011年2月18日)
  • アメリカにおける法体系と環境法規制 #2 ~EPA(米国環境保護庁)の役割~ (日本バルブ工業会、2018年12月12日)
  • TSCA Chemical Substance Inventory (EPA)

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