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home>環境について>環境関連情報>環境経営・戦略・政策>企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #5

企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #5

2019-05-16

~SDGs実践のためのガイドライン #3~

はじめに

前回に引き続き、「SDGs Compass和訳版」に従い、SDGsを実際に企業経営に取り込むための指針について解説していきます。

今回は、全5つのステップ中4番目の「経営へ統合する」について概要を述べます。

SDGs Compass ステップ4「経営へ統合する」

SDGsを経営目標と関連付けて実践するための公式ガイドラインである「SDGs Compass」では、5段階のステップを設定しています。本コラムではステップ1~3までの概要を説明してきました。

ステップ1:SDGsを理解する

・SDGsとは何か
・企業がSDGsを利用する理論的根拠
・企業の基本的責任

ステップ2:優先課題を決定する

・バリューチェーンをマッピングし、影響領域を特定する
・指標を選択し、データを収集する
・優先課題を決定する

ステップ3:目標を設定する

・目標範囲を設定し、KP(I 主要業績評価指標)を選択する
・ベースラインを設定し、目標タイプを選択する
・意欲度を設定する
・SDGsへのコミットメントを公表する

今回はステップ4の「経営へ統合する」について概要を説明します。

ステップ4:経営へ統合する

・持続可能な目標を企業に定着させる
・全ての部門に持続可能性を組み込む
・パートナーシップに取り組む

SDGsの根幹には、今までの「エネルギーも資源も、そして地球も無限」という発想から「エネルギーも資源も、そして地球も有限」であり、持続可能な開発へと歴史的な大転換が必要で、これを行わないと、そう遠くない将来、地球が破綻してしまうという危機感が読み解けます。

そこには我々一人一人が地球人として何をなすべきかが示されています。

従って、前回のステップ3「目標を設定する」では、目標値について、従来からの延長線で中短期を考えるのではなく、2030年に向けた持続可能な開発のための「あるべき姿」を着地点とした、挑戦的な目標設定するべきとしています。

【持続可能な目標を企業に定着させる】

上述したように、従来の「無限思想」から持続可能な開発のための「有限思想」に転換するためには、企業に所属する全員にこの考え方を浸透させる必要があります。

SDGs Compassでは「大幅な組織改革を成功させるには、その改革の種類を問わず、CEO や経営幹部による積極的なリーダーシップが鍵となる。持続可能な目標の事業への統合(事業価値があらゆる部門で必ずしも完全に理解されているわけではない)にあたっては、経営トップの主導が特に重要となる」と述べています。具体的には役員会の役割が重要で具体的には以下の施策が有効としています。

そのためには、全従業員に対して、
・特に事業として取り組む根拠を明確に伝え、持続可能な目標に向けた進展が企業価値を創造すること
・この事が他の事業目標に向けた進展を補完することについて、共通の理解を醸成すること
・部門や個人が当該目標の達成において果たす具体的な役割を反映した特別報償を設けるなど、持続可能な目標を全社的な達成度の審査や報酬体系に組み込むこと

さらに、具体的な取り組みについては、国連グローバル・コンパクトとKPMG(オランダを本部とする世界154か国にわたるグローバルネットワークに、200,000人のスタッフを擁するプロフェッショナル・サービスファーム)が主導して作成した7つの業種別に解説された「SDGs産業別手引き:SDGs Industry Matrix」が公開されており、和訳版もありますので、ここで紹介するとともに、別の機会に本コラムでも紹介していきたいと思います。

【全ての部門に持続可能性を組み込む】

SDGsを企業経営に取りこみ、企業の全部門における「持続可能な開発目標の達成」に当たっては、従来の延長線上では難しいとされ、SDGs Compassでは「持続可能性を専門とするチームや専門家が果たす役割も重要であるが、持続可能性を事業戦略、企業風土および事業展開に組み込むには、研究開発部、事業展開部、供給管理部、事業部、人事部等の各部門の支持と主体的な取組みが鍵を握っている。各部門間のバラツキをなくし、組織としての持続可能な開発に関する戦略の策定・実施を推進するため、多くの企業では、持続可能性に関する部門横断的な協議会、委員会またはプロジェクトチームを設立するなど、組織面の改革も重要となる」としています。

また「特に、SDGsへの取組みの初期段階においては場合によって、ガバナンス体制に取締役会レベルの持続可能性委員会を設け、持続可能性の優先課題に特化した戦略的な検討を行うなどが有効」だとしています。

以下に、SDGs Compassに示された、ある企業における「有害化学物質を全廃して代替物質に切り替える」という経営目標達成のための、部門、担当者まで落とした目標設定の実例を示します。

【パートナーシップに取組む】

SDGs Compassでは、「2014 年に実施されたある調査によれば、調査対象となった 38,000人の企業の役員・管理職およびオピニオンリーダーのうち、90%が持続可能性の課題は企業単独では効果的に対処することはできないと回答した」とし、サプライチェーンやステークホルダーも巻き込んだ「協働」が重要と述べています。

具体的には
・バリューチェーン・パートナーシップ バリューチェーン内の企業が相互補完的な技能・技術・資源を組み合わせて市場に新しいソリューションを提供
・セクター別イニシアチブ 業界全体の基準・慣行の引き上げと共通の課題の克服に向けた取組みにおいて、業界のリーダーが協力
・多様なステークホルダーによるパートナーシップ 行政、民間企業および市民社会組織が力を合わせて複合的な課題に対処
など「実効性のある持続可能な開発のパートナーシップを構築するためには、関係者の強いコミットメントが求められる」としています。

パートナーに対しては、推進のため以下の項目を共有することが有効ですが、初めからあまり強く縛り付けるのではなく、「小さく産んで大きく育てる」のが良いとしています。

・共通の目標の設定
・それぞれのコア・コンピタンスの活用
・プロジェクトにおける政治的色彩の除去
・明確なガバナンス体制の整備
・単一のモニタリング体制の構築
・影響の重視
・今後の資源需要の予測
・ナレッジ・マネジメント手法の確立

まとめ

(1)SDGsを企業経営に取り込むためには、トップダウンで全社員の意識改革を行い、全社一丸となり全ての部門に持続可能な開発目標を浸透させることが重要。
(2)そのためには、役員会レベルの権限を有する推進組織を作ることが有効。特に、導入当初は有効に機能。
(3)持続可能な開発目標は各組織から担当者レベルまでブレークダウンして割り付けることが重要。
(4)持続可能な開発目標を達成するためには、自社だけでなくバリューチェーンやステークホルダーとも連携して協働する事が必要であるが、最初から余り厳しくせず「小さく産んで大きく育てる」という姿勢が必要である。
(5)SDGsを企業経営に取り込むための公式ガイドラインとして「SDGs Compass」が公開されていますが、より詳しく、より具体的な手引きとして、SDG Industry Matrix 日本語版 (グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン、全52P)やNavigating the SDGs:SDGsビジネスガイド国連のグローバル目標に関与するためには(pwc:サステナビリティ日本フォーラム、全P100)があり、「SDGs Industry Matrix」では事業ごとに、「Navigating the SDGs」ではSDGsの17の目標ごとに実例を示して、より実践しやすいガイドラインとなってします。
(6)その他、SDGsに「見掛けだけ取り組む振りをする:SDGsウオッシュ」を防止するための「SDGsの情報開示に関する指針」も国連グローバル・コンパクト及びGRIが公開していますので、次回以降に併せて紹介して行きたいと思います。

引用・参考資料

  • SDGs Compass和訳版 (GRI/国連グローバル・コンパクト/wbcsd/IGES)
  • SDGs Compass web site (GRI/国連グローバル・コンパクト/wbcsd)
  • 国連パートナーシップパスポート (国連グローバル・コンパクト)
  • 国際連合広報センター (国際連合広報センター)
  • SDG Industry Matrix 日本語版 (グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)
  • Navigating the SDGs:SDGsビジネスガイド国連のグローバル目標に関与するためには (pwc:サステナビリティ日本フォーラム)
  • An Analysis of the Goals and Targets (GRI: Global Reporting Initiative)
  • Integrating the SDGs into Corporate Reporting: A Practical Guide (GRI: Global Reporting Initiative)
  • 最近の経営のキーワード「ESG経営」「SDGs」とは~今、経営に求められている方向性~ (日本バルブ工業会、2018年10月25日)
  • 企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #1 ~SDGsを詳しく知る~ (日本バルブ工業会、2019年1月21日)
  • 企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #2 ~SDGsをCSRに組込む意義~ (日本バルブ工業会、2019年2月18日)
  • 企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #3 ~SDGs実践のためのガイドライン #1~ (日本バルブ工業会、2019年3月19日)
  • 企業経営の新たな軸足「SDGs」とは、その実践 #4 ~SDGs実践のためのガイドライン#2~ (日本バルブ工業会、2019年4月22日)

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